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<原発避難>古里の富岡知りたい 中学生取材

町職員にインタビューする生徒たち

 東京電力福島第1原発事故を受けて、福島県三春町に移転している同県富岡町一中、二中の2年生8人が郡山市の富岡町仮役場を訪れ、町の将来像や伝統行事について町職員にインタビューした。避難当時は小学校低学年で、町の記憶が少しずつ薄れつつある子どもがいる中、生徒たちは古里のことを尋ねて地域への関心を高めた。
 双葉郡の学校が取り組む「ふるさと創造学」の一環で、地域の伝統や文化を知って古里とつながり、誇りを育むのが狙い。生徒たちは「町の未来」「伝統の火祭り」など五つのテーマで、各課の担当者に尋ねた。
 桜の名所「夜の森」のイベントに関する質問では、産業振興課の担当者が「桜並木の下であったヨサコイの演舞が美しく、心に残っている」と振り返った。まちづくりへの関心も高く、「どんな町にしたいですか」などと疑問をぶつけた。
 富岡町での中学生活を知らない生徒たちは、先輩の町職員から「重い荷物を抱え、テニスコートに向かう坂道を自転車で上った」といった部活の様子や体験談も聞き、思いを巡らせた。
 質問した原田萌さん(13)は「町がどのような状況になっているのかも分かり、うれしかった。できれば町に戻りたい」、遠藤陸君(13)は「桜のエピソードを調べても分からなかったので、実際に聞けてよかった」と話した。
 富岡一中の阿部洋己校長は「インタビューなどを通して町に関わる人と出会い、つながることができる。町が古里だというアイデンティティーを子どもたちが持つためにも、この学習は意義がある」と述べた。


2016年07月27日水曜日


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