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<松川地熱発電所>稼動50年 機械遺産に

機械遺産に認定された松川地熱発電所=八幡平市松尾寄木

 日本機械学会(東京)は、機械技術で歴史的意義のある本年度の「機械遺産」に、岩手県八幡平市松尾寄木の松川地熱発電所を認定した。再生可能エネルギー活用の先駆けとして、半世紀にわたって電力を安定供給してきた実績が評価された。
 同発電所は1966年、国内初の商業用地熱発電所として運転を始めた。蒸気をタービンに運ぶ全長約2.4キロの輸送管や発電に用いた蒸気を散水して冷やす高さ46メートルの煙突形冷却塔など、完成当時の設備の大半が現役で稼働する。
 タービン内部の素材にはクロム・モリブデン・バナジウム綱を採用。独自に試験を繰り返し、蒸気中の硫黄化合物による腐食に強いと証明した。当時のタービン設計技術は全国の地熱発電所で用いられている。
 管理運営は東北電力のグループ会社、東北自然エネルギー(仙台市青葉区)で、同社の雫石事業所が24時間監視する。昨年度の発電量は一般家庭約2万世帯分に相当する約9万メガワット時。
 同事業所の小田中浩一所長(59)は「50年守ってきた発電所が認定されて光栄だ。先人たちの思いを受け継ぎ、電力の安定供給に努める」と意気込む。
 構内は立ち入り禁止。入り口付近の「地熱PR館」で発電の仕組みを学べる。運転開始時に使われたタービンも見学できる。
 機械遺産は2007年創設。東北ではこれまで、東北電力三居沢発電所(仙台市青葉区)、新興製作所(花巻市)の機械式通信機器群、青函連絡船(青森市)が認定されている。


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2016年07月28日木曜日


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