宮城のニュース

<防潮堤>住民意向受け国道「兼用堤」に

 東日本大震災で被災した気仙沼市本吉町の大谷海岸に海抜9.8メートルの防潮堤を建設する計画で、県と気仙沼市は30日、防潮堤の建設位置を計画より内陸に移し、国道45号を防潮堤も兼ねた「兼用堤」にする見直し案を明らかにした。「県内随一の海水浴客を誇った海岸の砂浜を復活させてほしい」という地元の意向を踏まえた内容で、同海岸の再建は大きく前進する。
 大谷小で開いた住民説明会で示した。県の当初計画では海岸沿いを走る国道の海側に防潮堤を造るとしていたのに対し、国道の約850メートル区間を9.8メートルまでかさ上げして防潮堤の役目を持たせ、震災前の規模の砂浜2.8ヘクタール確保する。
 国道の兼用堤化については国が難色を示していたが、市は「おおむね調整がついた」と説明した。
 このほか、市が兼用堤の後背地3.9ヘクタールを堤防高と同じ高さでかさ上げし、道の駅「大谷海岸」や駐車場を整備する。2020年度の完成を目指す。
 同海岸の大谷海水浴場は環境省の「快水浴場百選」に選ばれ、震災前の10年は県内トップの約6万5000人が訪れたが、震災による地盤沈下で砂浜が減少。防潮堤建設によって砂浜の奥行きがさらに失われ、にぎわいを取り戻せるか心配する声が上がっていた。
 大谷地区振興会連絡協議会と大谷里海(まち)づくり検討会は15年8月、国道を兼用堤にして砂浜をできる限り確保するよう求める要望書を市に提出していた。協議会の鈴木治雄会長は見直し案について「海水浴場が守られる内容だ。計画を前に進めて早く再開につなげてほしい」と述べた。


関連ページ: 宮城 政治・行政

2016年07月31日日曜日


先頭に戻る