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<震災5年5カ月>港町 再生に挑む

カキやホタテの養殖が復活した山田湾。豊富な養分が 周囲の山から流れ込み、漁業を支える=7月22日

 東日本大震災から間もなく5年5カ月。津波で壊滅的な被害を受けた岩手県山田町は、復興に向けた動きが本格化している。リアス海岸に抱かれた港町で、再生に挑む人たちを追った。
 山田湾に沿って南北に延びる国道45号を車で走る。夏の日差しに輝く青い海に、カキの養殖棚やカラフルな浮き玉が幾何学模様を描くように並ぶ。
 漁港周辺は新しい水産加工施設や作業小屋が目につく。特産のホタテを水揚げした漁師は「今年の出来は震災後で一番だ」と日焼けした顔をほころばせた。
 被災した建物が残る町中心部は、かさ上げ工事や災害公営住宅の建設が進む。仮設商店街は昼時、作業員で混み合う。
 2年前、仮設に入っていた飲食店は別の仮店舗で営業していた。「再三、店を移転させられてきた。本格的な再建はいつになるのか」。懸命に前を向く店主にとって、戻らぬ町民の多さも気掛かりだ。
 照り付ける真夏の太陽は、復興の光と影を浮き彫りにしていた。(写真部震災取材班)


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2016年08月03日水曜日


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