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<原発事故>側溝の汚泥 いわき市が除去へ

 いわき市は2日、東京電力福島第1原発事故後、放射性物質の影響でたまり続けている側溝の汚泥を、市単独のモデル事業で除去すると発表した。汚泥の処分先にめどがつき、国が財政面を含め前向きに対応する方針を示したことから、先行的な実施に踏み切る。
 対象は小名浜地区の市道側溝で延長78キロ、除去する汚泥などの堆積物は推計2410立方メートル。事業費は5億7000万円で、盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を5日の市議会臨時会に提出する。業者への発注など準備を進め、12月に除去作業を始める。
 除染以外で除去した汚泥の場合、放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8000ベクレル超は指定廃棄物として国が、それ以外は市町村が処分する。
 モデル事業では、2000ベクレル以下の汚泥を民間の産業廃棄物最終処分場へ搬入。指定廃棄物は市の施設に一時保管する。2000〜8000ベクレルは民間の溶融施設に引き取ってもらう方向で検討している。
 いわき市では原発事故前、住民が年2回、一斉に側溝の「土砂上げ」を実施していた。事故後は、8000ベクレル以下を搬入する一般廃棄物処分場の周辺住民の理解が得られなかったり、一時保管場所が確保できなかったりしたことから、一度も実施されていない。
 記者会見した清水敏男市長は、7月29日に高木毅復興相、丸川珠代環境相に財政措置などを要望した際「鋭意検討していると、前向きな答えを頂いた」と説明。「苦情が多く、生活環境を一日も早く取り戻すため、市単独での実施を決めた。国の対応策が決まった場合、遡及(そきゅう)的措置を期待したい」と述べた。
 市内では北部の久之浜・大久地区のみ、道路除染の一環として、側溝の汚泥が除去されている。


2016年08月03日水曜日


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