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<仙台空港アクセス線>17年春の運行増加検討

渋谷浩(しぶや・ひろし)70年県庁入り。11年環境生活部理事兼次長。12年仙台空港鉄道専務。16年6月から現職。東北学院大卒。大崎市出身。65歳。

 JR仙台駅−仙台空港駅を結ぶ仙台空港アクセス線について、運行本数や編成車両数を早ければ来春にも増やす方向で関係機関が調整していることが3日、分かった。7月1日の空港民営化を踏まえて利用者の利便性を高め、格安航空会社(LCC)の誘致を支援。乗客数の増加につなげ、開業10年目を迎えた鉄道経営の安定化も図る。
 アクセス線運行会社の仙台空港鉄道(宮城県名取市)の渋谷浩社長が取材に応じ、「現状の保有車両と人員態勢で、運行本数や編成を多少増やすことは可能。前向きに取り組む」との考えを示した。
 アクセス線の乗客数推移はグラフの通り。2015年度は年約337万人、1日当たり約9200人に達し、過去最多を更新した。東日本大震災後の沿線開発に伴い、通勤通学の利用者が伸びた。
 仙台空港鉄道、JR東日本、県、空港運営会社の仙台国際空港の4者は今年5、6月に意見交換会を開催。JR東日本の来春のダイヤ改正に合わせ、アクセス線の見直しが可能かどうか協議を続けている。
 渋谷氏は「空港のさらなる飛躍にはアクセス線の利便性向上が不可欠。早急に結論を出したい」と述べた。
 同社の経営環境は依然として厳しい。11年度に鉄道施設を県に81億円(消費税抜き)で売却して経営改善を図ったが、15年度末の累積赤字は71億円。単年度で2億円前後の赤字が続く。
 乗客が1日1万2000人程度になれば単年度黒字に転換する見通しで、渋谷氏は「20年度以降の早い時期の黒字化を目指す。仙台国際空港と連携し、空港利用者のアクセス線乗車を伸ばしたい」と意気込む。
 アクセス線高架下での駐車場経営や、アニメーションキャラクター入り記念切符の販売などの収入確保策も進める。渋谷氏は「イメージアップに力を入れ、地域に親しまれる鉄道にしたい」と話した。

[仙台空港アクセス線]県や仙台市などが出資して2007年3月18日開業。仙台−仙台空港間17.5キロ(快速17分、普通25分)を仙台空港鉄道とJR東日本が共同運行する。現在は1日上下計80本が運行。朝夕の混雑時は4両、その他は2両編成。


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2016年08月04日木曜日


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