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<改造内閣>「同じ視点で」復興相に注文

 第3次安倍再改造内閣が3日発足し、復興相には今村雅弘元農林水産副大臣(衆院比例九州)が就いた。東日本大震災から間もなく5年5カ月。2012年の復興庁創設後、5人が就いた大臣は、3人続けて被災地以外から選ばれた。被災者や地元首長からは期待と同時に「足しげく現地を訪問してほしい」などの注文が相次いだ。
 「いまだ住宅再建のめどが立たない人、農作物の風評被害に苦しむ人がいる。同じ視点を持ってほしい」
 宮城県山元町の災害公営住宅に住む小島光義さん(79)はこう望む。歴代の復興相は何度か町を視察に訪れたが、「ただのポーズ。地元の要望を聞いて何かしら実現してくれたか」と手厳しい。
 今回は東京電力福島第1原発事故に関係する経済産業相、環境相も代わった。「大臣を継続させれば復興は進むのに」。福島県の被災者の心中は複雑だ。
 原発事故で浪江町から二本松市の仮設住宅に避難する本田昇さん(64)は「大臣が代わっても『復興を進める』『除染を加速させる』と言うことは同じ。国の信用はなくなり、住民の諦めムードも広がるばかりだ」と残念がる。
 一方、復興のかじ取りを担う首長は、新大臣の指導力に期待を寄せる。
 佐藤仁宮城県南三陸町長は「今年は東北の観光復興元年。インバウンド(訪日外国人旅行者)を増やすようリーダーシップを発揮してほしい」と語った。
 野田武則岩手県釜石市長は「災害公営住宅の完成や宅地引き渡しは本格化するが復興は道半ば。被災地に寄り添い、復旧復興に尽力してほしい」との談話を出した。
 岩手県大船渡市は各浜の被災跡地の活用が課題。戸田公明市長は「一番難しい事業になる。実情を把握し、実現に向けた支援をしてほしい」と求めた。
 奥山恵美子仙台市長は「できれば東北出身の大臣が望ましいという気持ちもなくはないが、足しげく現地に通い、現地の困っている状況を肌で感じてほしい」と話した。


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2016年08月04日木曜日


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