青森のニュース

報道カメラマン沢田教一の200枚 撮影地特定

調査方法を発表するベトナム人留学生のバオさん(右端)ら=青森中央学院大

 ピュリツァー賞を受賞した「安全への逃避」などの作品で知られる報道カメラマン沢田教一(青森市出身)が、1965〜70年にベトナム国内で撮った写真の撮影地を、青森中央学院大(青森市)のベトナム人留学生が特定した。
 青森県立美術館(同)が、沢田の生誕80年と開館10周年を記念して今秋開催する企画展を前に、妻サタさん(弘前市在住)から寄託されている撮影フィルムや写真原稿などのうち、撮影地が分からない資料を抜粋。ベトナム人留学生が約50人在籍する青森中央学院大に調査を依頼した。
 留学生17人のチームが2カ月かけ、写真約400枚を調べた。(1)親族や友人への聞き取り(2)山、海などの景色の分析と照合(3)インターネットの画像検索の活用−などの方法で、約200枚の撮影地を突き止めた。
 ホーチミン、フエ、クイニョン、ニャチャンなど、ベトナム中部の中心都市や海沿いの地域などで撮影していたことが分かった。調査した同大経営法学部1年のグェン・ザ・バオさん(18)は「開発が進み、今の風景と全く違う。祖父母の記憶が大きな手掛かりになった」と振り返った。
 対象の写真は、沢田が所属していた米UPI通信の業務外で撮影した作品。ベトナムで暮らす人々の日常風景を切り取ったものがほとんどで、未公開の作品も多い。
 県立美術館の高橋しげみ学芸員は「『安全への逃避』を撮ったクイニョンの近辺で、平和な日常風景も撮影していたことが分かったのは研究の上で大きな意味を持つ」と話した。


関連ページ: 青森 社会

2016年08月06日土曜日


先頭に戻る