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<トップに聞く>東北玄関口 仙台空港に期待

植木義晴(うえき・よしはる)航空大学校卒。75年入社。ジャンボ機の機長や専務執行役員を経て12年2月から現職。63歳。京都府出身。父は俳優の故片岡千恵蔵さん。

 日本航空の植木義晴社長が仙台市内で河北新報社の取材に答え、民営化された仙台空港について「民間の活力が入ることで東北の玄関口となってほしい」と期待を寄せた。(聞き手は報道部・安住健郎)

◎日本航空 植木義晴社長

 −仙台空港を運営する仙台国際空港は、格安航空会社(LCC)の誘致に力を入れている。
 「国では乗り越えられない壁も、民間ならば乗り越えられることもある。民間の活力で、LCC向けの施設を整備し、運航便を増やしていこうという戦略は正しいと思う。関西空港もそれで成功した」
 「LCCにどう対抗するのかとよく聞かれるが、客層が違うから競争相手ではない。それぞれの客層を掘り起こし、航空需要全体を伸ばしたい」

 −東北は外国人観光客数が伸び悩んでいる。
 「仙台から東北全域へという流れをつくるため、売りとなるものを一つ確立すべきだ。一度来てもらえれば、観光客が情報をSNS(会員制交流サイト)で広める時代。日本人が気付かなかった良さを海外の人が気付いている。JALは新たに東北創生室を仙台に置いた。東北からの情報発信をお手伝いしたい」

 −2010年の経営破綻後、合理化を進めて急回復で再建を果たした。
 「赤字黒字の繰り返しだった会社が今は年間2000億円の利益を目指す。コンスタントに高収益を上げられる体質に生まれ変わった。何より変わったのは社員。魂から入れ替わった。機材はいつか陳腐化するが人の心は違う。経営破綻をくぐり抜け一つになった」

 −初のパイロット出身社長となる。
 「18歳から57歳まで空を飛ぶことしか知らなかった自分は40年間回り道をしてきたと言えるが、お客さまの命を守る仕事を通し、腹のくくり方を学んだ。3万3000人の社員を前に俺が全ての責任を持つ、という考えがないとやりたい経営はできない。常に背水の陣。後ろに下がるスペースは一歩もないと思ってやっている」


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2016年08月09日火曜日


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