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<釜石・艦砲射撃>再調査へ情報提供呼び掛け

 太平洋戦争末期に釜石市を2度襲った艦砲射撃の犠牲者について、市が本格的な再調査に乗り出す。市が公表している犠牲者数は756だが、1050とする民間調査の結果を基に人数と名前を調べ直す。今後、犠牲者だった可能性がある人の名簿を公開し、市内外から広く情報提供を呼び掛ける。
 市は10日、犠牲者の認定や調査手法を検討するため、学識者と艦砲射撃体験者らによる委員会を設置した。名簿はウェブサイトや市内8カ所の生活応援センターで公開し、遺族らから情報を求めることを決めた。
 再調査は2009年度に始まり、東日本大震災で中断した。本籍が分かる人に関しては自治体に戸籍謄本を請求し、死亡日などを確認。さらに遺族を捜し、死因を聞く手法を取った。
 戸籍謄本の交付に難色を示す自治体は多く、本籍不明の人は手掛かりがないため作業は難航。15年度に再開し、市が1976年に発行した「釜石艦砲戦災誌」と民間調査を突き合わせた結果、戦災誌に未掲載の299人の名前が判明した。
 このうち艦砲射撃の犠牲者ではないなどの理由で除外できるのは112人。一方で本籍や死亡日が確認できても死因が不明の33人、本籍不明の136人などは犠牲者の可能性がある。
 本年度中に可能な限り犠牲者を突き止め、判明分を戦災誌に追録する方針。市地域福祉課の小池幸一課長は「70年以上たち再調査は難しいが、町内会や民生委員の協力も得て取り組みたい。釜石で艦砲射撃の犠牲になった可能性がある人を知っていれば、情報を寄せてほしい」と話す。


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2016年08月11日木曜日


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