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<リオ五輪>福原 見せた諦めない姿勢

佐藤利香(さとう・りか)仙台市吉成中−神奈川・白鵬女高出。全日本選手権女子シングルスを17歳1カ月の史上最年少で優勝し、その記録は現在も破られていない。バルセロナ、アトランタ両五輪代表。元女子日本代表コーチ。現在は明徳義塾中・高(高知)女子卓球部監督。仙台市出身。44歳。

 準々決勝までは1セットも落とさない完璧な内容だった。動きが良く、福原らしい速いピッチで相手の体勢を崩した。リオ五輪を集大成と位置付けているのか、魂がこもっていた。

◎プロの目 佐藤利香/苦しんだ3位決定戦

 準決勝では連覇を目指す李暁霞(中国)にストレート負けした。世界ランク5位の選手だが、それでも中国が五輪に送り込むのは、それだけ信頼が厚いからだ。手足が長くパワーもあり、付け入る隙がなかった。
 キム・ソンイ(北朝鮮)との3位決定戦は、カット主戦型の回転量の多い球に苦しんだ。カットマンで攻撃力の高いキムのような選手は女子にはいないタイプ。福原は流れをつかめず、チャンスボールをミスし、フォアハンドがネットに掛かった。北朝鮮の選手は国際試合に出る機会が少なく、十分に研究できなかったのかもしれない。
 それでも、第3ゲームまで連取された後、第4ゲームを接戦の末に奪取したのは素晴らしい。ストレート負けせず、最後まで諦めない姿勢を見せてくれた。福原はやはり、世界トップレベルの選手だ。
 東日本大震災の後、何度も小学校など被災地を回り、一人ではなく被災地の皆さんと一緒に戦っているように思えた。勝っても負けても、悔いなく自分の試合をするという、大会に懸ける意気込みが伝わった。
 仙台を離れて卓球の腕を磨いた彼女。私も中学校を卒業後、卓球で頑張るという志を持って故郷を離れた。選手としての可能性を探る上では、より良い練習環境を求めることは大事だ。周囲への感謝の気持ちも強くなる。
 私の現役時代に比べて卓球はメジャーになり、練習環境も良くなった。選手生活はそう長くない。そんな中、4年後に東京で五輪があるのは大変に幸せなこと。大きな目標を持つことは卓球以外の競技を含めて選手たちの財産になる。
 世界トップの中国と日本の差はまだ大きい。パワー、スピード、球の回転量などだ。差を縮めるには、金メダルを取るという気持ちを忘れず、選手同士が競い合って練習を積むことが大事になる。(元五輪代表、元女子日本代表コーチ)


2016年08月12日金曜日


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