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<リオ五輪>水谷銅だ ピンチに耐えて悲願

男子シングルス3位決定戦でサムソノフと対戦し、銅メダルを獲得した水谷

 男子シングルスが行われ、3位決定戦で第4シードの水谷隼(ビーコン・ラボ、青森山田高−明大出)が第7シードで40歳のサムソノフ(ベラルーシ)を4−1で下し、銅メダルを獲得した。日本男子のメダルは個人、団体種目を通じ五輪史上初めて。
 水谷は攻撃的なフォアで主導権を握り、2ゲームを連取。第3ゲームを失ったが、第4ゲームを3度のジュースの末に奪い、そのまま押し切った。

 ▽男子シングルス3位決定戦
水谷隼4/11−4 /1サムソノフ
     11−9
      6−11
     14−12
     11−8

 歴史的勝利を決めた瞬間、コートに大の字になって倒れた。「プレッシャーから解放された」。男子シングルスで銅メダルを獲得した水谷は喜びをじっくりかみしめて振り返った。
 準決勝で敗れた後、「負けたのにもう一度チャンスがある。力を出し切ったが、まだ出せるんじゃないか。もっと引き出せるんじゃないか」と3位決定戦のコートに意欲を示した。
 「メダルを取りに来た」と公言して臨んだ五輪だ。決戦の舞台については「宝くじの1等が1番違いで外れるかどうかの感覚」と独特の言い回しで表現。続けて「取れなかったら一生後悔する」とも語った。
 試合直前には卓球選手だった妻から携帯電話にメッセージが来た。
 「中国人を除けば絶対あんたが一番強い。自信を持って戦って」。一番の理解者からのメッセージが何よりも励みになった。
 3位決定戦は元世界ランキング1位で40歳の大ベテランが相手。細かい技術を駆使する相手に冷静に対応し、好機と見れば鋭いドライブを繰り出して2ゲームを連取した。しかし、ここからピンチの連続。第3ゲームを落とすも、苦しい場面を耐え続けて第4ゲームは勝利を手にした。
 1988年ソウル五輪で卓球が競技入りしてから日本男子初、個人種目でも男女を通じ初のメダル。首から提げたメダルを右手でそっと持ち上げると、少年のようなすがすがしい笑顔を見せた。
 「サッカーや野球のようにメジャーではない。これをきっかけに卓球のことを知ってもらいたい」。サッカーが盛んな静岡で生まれ育った日本のエースが卓球界に大きな功績を残した。(リオデジャネイロ・剣持雄治)


2016年08月12日金曜日


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