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<震災5年5カ月>自宅再建 長寿お祝い

昌基さん、トシ子さんの長寿と家の再建を親族で祝った

 木材をふんだんに使ったリビングに、親族合わせて25人の笑顔が咲いた。東京電力福島第1原発事故で全村避難が続く福島県飯舘村。高校非常勤講師の菅野元一さん(65)が11日、自宅のリフォーム完了と両親の長寿を祝う会を開いた。
 村内の避難指示は一部を除き、2017年3月に解除予定。今年7月には長期宿泊が始まった。福島市内のみなし仮設住宅に避難していた菅野さんは今月から、父昌基さん(90)、母トシ子さん(88)らと自宅に戻った。
 リビングなど増築部分には、屋敷林の居久根(いぐね)だった杉を活用した。「先祖から受け継いだのに、除染で伐採されたまま腐っていくのが悔しかった」と菅野さんの妻クニさん(64)。加工した上で放射線の影響がないことを確かめたという。
 こうして迎えたハレの日。小学4年のひ孫から「おめでとうございます」と花束を渡された昌基さんは顔をほころばせた。トシ子さんは「こんなに子どもがいたんだね。うれしい」とちょっと目を潤ませた。
 家族は地元の良さを再認識した。「都会にないものがある。やはり村は癒やされる」と菅野さん。両親はこれまで「戻りたい」とは口にしなかったが、クニさんは「たまに村に来ると、にこにこしていた。戻りたかったんだと思う」と2人の思いを代弁した。


2016年08月12日金曜日


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