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<リオ五輪>村山紘 兄超えあす初陣

陸上日本選手権男子1万メートルで力走する村山紘(左端)=6月、愛知・パロマ瑞穂スタジアム

 陸上長距離の村山紘太(旭化成、宮城・明成高−城西大出)が13日(日本時間14日午前)、五輪初レースの1万メートルに臨む。仙台市出身で、双子の兄謙太(旭化成、宮城・明成高−駒大出)とともに期待される長距離界のホープ。兄より一足先に踏み入れる五輪の舞台で「入賞を目指す」と張り切る。
 常に兄の背中を追った。高校入学前に2人で取り組んだ自主練習。「練習内容は謙太が考え、僕はただ一緒に付いただけだった」
 高校入学時からエースだった謙太に、紘太は3年間で肩を並べられなかった。「一生懸命走る姿を謙太には見せたくない」。大学は別々の道へ進み、トラックで持ち味のスピードを徹底的に磨いた。
 「高校ナンバーワンで大学に入った村山謙太の知名度はすごかった。上の世界を行く先輩のようだった」
 味方同士から敵へ。追い掛ける立場は変わらなかったが、4年間を費やして徐々に距離が縮まった。
 指導した城西大駅伝部の櫛部静二監督は、何げないやりとりの中で紘太の言葉の変化に気づいた。
 2年の時。「5000メートルぐらいまでなら…。でも、まだ謙太の方が強いです」
 3年になり「勝てるかな、勝ちたい」。兄の後ろ姿がどんどん大きくなった。
 櫛部監督は「4年生で勝てる感覚を得られるようになってきた。何よりも強くなった紘太に、謙太が興味を持っている」と語る。昨年11月、兄の記録を超えるどころか、1万メートルで日本記録をたたき出した。
 紘太は双子で良かったと思えることがある。「謙太にできるなら僕にもできる。試合で駄目でも、くよくよしていられない。切り替えようと考え方を変えられるのが強み」
 4年後の東京五輪にそろって出場するのが目標。双子の夢に向け、弟がまず第一歩を踏む。(リオデジャネイロ・剣持雄治)


2016年08月13日土曜日


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