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<リオ五輪>水谷銅 肉体改造 進化の4年

男子シングルスで日本人初となる銅メダルを決め喜ぶ水谷選手=リオデジャネイロ

 日本卓球界に新たな歴史が刻まれた。リオデジャネイロ五輪の男子シングルス3位決定戦で、水谷隼選手(27)=ビーコン・ラボ、青森山田高−明大出=が、サムソノフ選手(ベラルーシ)を4−1で下し、日本勢男子初、個人種目では男女通じて初めての銅メダルを獲得した。表彰台に立った水谷選手は「すごく興奮した。(メダルは)今までにないくらい重い」と誇らしげに語った。
 自分を見つめ直す4年間だった。2度目の五輪となったロンドン大会。今よりややふっくらとした顔つきをしていた。「体を気にしていなかった。それよりも戦術や技術が勝敗を分けると思っていた」。無意識のうちにジュースに手が伸び、酒も気にせず飲んでいた。
 それでも体の重さは感じていた。「動きが悪く、プレーも悪い」。2013年1月の全日本選手権。中学から大学までの後輩で、当時高校生だったリオ五輪代表の丹羽孝希選手(21)に決勝で敗れた。高校生に敗れるのは2年連続だった。「ボールがここに来ると分かっていても、体が動いてくれない」。肉体改造が本格化した。
 同年秋、活動の拠点だったロシアで、強豪選手の食生活を目の当たりにした。練習と食事中の水分補給は水のみ。「唯一コーヒーを飲むぐらい。みんな体が引き締まっていた。自分もこうならなければ、と思った」と振り返る。
 食事量と内容を見直し、4年前から体重を6キロ落とした。14年の全日本選手権からは3連覇。国内では無敵になり、世界ランク6位と、五輪の表彰台が現実的な目標になっていった。
 中学時代から日本代表で共にプレーする丹羽選手は「昔は勝ちたい、超えたいと思ったが、なかなか差が縮まらない。超えるのは難しい」と白旗を揚げる。
 前日に女子シングルスで福原愛選手(27)=ANA、仙台市出身=が惜しくも表彰台を逃したばかり。メダリストは「みんなの分を背負っていた。メダル獲得で、卓球界が何か変わるかもしれない」と胸を張った。4年後の東京。間違いなく追い風が吹く快勝劇だった。(リオデジャネイロ・剣持雄治)


2016年08月13日土曜日


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