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<三鉄>脱線し不通の山田線 客足に影響

JR山田線の脱線事故の影響で一般客の利用が伸び悩む三陸鉄道=三陸鉄道宮古駅

 第三セクター三陸鉄道(岩手県宮古市)の北リアス線(宮古−久慈間)の客足に、昨年12月の脱線事故で一部不通となっているJR山田線(盛岡−宮古間)が影を落としている。盛岡から宮古への鉄路移動ができないためで、定期券利用者や団体客を除いた今年4〜5月の一般客は昨年と比べ2割以上減った。山田線全線で運行が再開するのは来年秋の予定で、まだ1年以上ある。三鉄は利用客の掘り起こしに取り組む。
 三鉄によると、山田線の影響は4月以降に顕著となった。4〜5月の北リアス線の一般客は計約2万1000人と、昨年同期を6000人ほど下回った。
 三鉄は2013年放送のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の効果もあり、全国から観光客が訪れるが、山田線の事故で盛岡から宮古に鉄路移動できなくなったため、鉄道ファンの需要が減ったとみられる。
 盛岡−宮古間は代替バスが運行されているが、移動に2時間以上かかる。首都圏などからの個人やグループの観光客には高齢者も多く、敬遠されがちという。
 三鉄の冨手淳旅客サービス部長は「山田線が全線運行されず、盛岡から宮古まで行けないと思っている人もいる。バスでの長時間移動も不慣れな高齢者にはきつく感じるかもしれない」と分析する。
 毎年夏に好評だった宮古経由で盛岡と久慈を直通運転するJRとの共同企画列車は今年、運行できなくなった。代わりに北リアス線では7〜14日のお盆休み期間に、毎日1往復のお座敷列車を運行する。
 今後は、盛岡−宮古間のバス往復乗車券と三鉄のフリー乗車券をセットにした既存の企画商品のPRを強化し、利用客の掘り起こしに努める。
 山田線については、JR東日本盛岡支社が来年秋にも全線運行を再開する方針を示している。冨手部長は「企画列車や企画商品など、あらゆる手段で増客を図るが、山田線が復旧しなければ根本的な解決にならない。できるだけ早く全線開通してもらいたい」と話す。


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2016年08月13日土曜日


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