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<政活費>宮城県議会 ネット公開に温度差

 政務活動費(政活費)の適切な運用を検討する宮城県議会の議会改革推進会議で、領収書のインターネット公開を巡る与野党の温度差が浮き彫りになっている。野党4会派が積極的な一方、自民党・県民会議(32人)は慎重姿勢。前議長の安部孝氏(宮城選挙区)による不正支出問題に続き、現議長の中山耕一氏(黒川選挙区)の疑惑も浮上し、再出発への議論は混迷を余儀なくされている。
 「ネット掲載ありきで議論すべきでない」「公開しても適切に使われるとは限らない」。7月下旬にあった推進会議では、領収書のネット公開を「改革の最優先課題」と主張した野党議員に、自民議員から反対意見が続出した。
 自民がネット公開に二の足を踏むのは、会派の負担が増えるとの懸念からだ。全国では大阪、高知、兵庫の3府県議会が導入し、領収書や収支報告書が年間3万枚に及ぶ議会も。所属議員が多いほど、使途のチェックや個人情報の「黒塗り」など作業が膨大になる。
 不特定多数に公開されれば「選挙で政敵に悪用される可能性もある」(ベテラン議員)との声も飛び交う。中島源陽会長は「ネット公開よりも、適切な支出を促す仕組みづくりを優先すべきだ」と強調する。
 消極的な自民に、野党会派からは不満が漏れる。民進党系のみやぎ県民の声(10人)は「安部氏の所属会派が先頭に立たなければ不信は拭えない」と批判し、共産党県議団(8人)は「県民に『見られている』という意識が無駄な支出を減らす」と指摘する。
 推進会議は各会派の意見を集約し、11月に中間報告をまとめる方針だ。ただ、報告を受ける立場の中山氏と所属する自民会派が今月1日、政活費の不正支出疑惑で住民監査請求される事態となり、改革の先行きを危ぶむ声が出ている。
 安部氏の不正支出を指摘した仙台市民オンブズマンは8日、「会派がチェック機能を果たせない以上、多重な監視が必要」とネット公開などを求める意見書を県議会に提出した。
 推進会議の委員長を務める自民会派の安藤俊威県議(白石・刈田選挙区)は中山氏の疑惑に関し「不正支出に当たらず、検討課題には上がらない」と否定。「会派の枠を超え、県民目線での改革を進めていく」と強調する。

[議会改革推進会議]安部孝前議長の政活費不正支出問題を受け3月に設置された。(1)領収書など公開の在り方(2)使途を監視する第三者機関の設置を巡る是非(3)運用手引きの確認−が議論の大きなテーマ。(1)のインターネット公開は与野党で意見が割れているが、(2)は設置、(3)は見直しの方向でおおむね一致している。


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2016年08月14日日曜日


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