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青森就職で31歳一戸建て貯蓄933万円 本当?

青森県が作製したリーフレット

 31歳、子ども2人の世帯貯蓄は933万円。頭金なしで2722万円のマイホームも買える−。高校3年生に地元就職を勧める青森県のリーフレットに、こんなシミュレーションが載っている。「現実の県民生活からは程遠いプランなのでは」との疑問の声に、県は「あくまでモデル。個々の人生は当然異なる」と釈明している。
 「なるほど地元就職」と題したリーフレットは、A3判二つ折り。6000部を作製し、就職説明会などで配布している。高校卒業後に青森、東京でそれぞれ就職し、結婚後も共働きする二通りの人生を紹介。青森の方が経済的にゆとりがあると訴える内容だ。
 県内在住のファイナンシャルプランナーが監修したシミュレーションは表の通り。国の2015年家計調査では、青森市の勤労者世帯の貯蓄額は503万円。だが、プランでは31歳で1.9倍近くたまる計画だ。
 年収と不動産価格は国の公表データを基にしたが、結婚後も実家暮らしを続けたり、2722万円の一戸建て住宅を頭金なし、年間約100万円を返済する35年ローンで購入するなど、都合のいい設定も目立つ。
 若者の雇用に詳しい弘前大の李永俊教授(労働経済学)は「東京への過度な憧れに警鐘を鳴らす意義はあるが、貯蓄額などに無理がある。もっと現実的な計画を紹介した方が良かった」と指摘する。
 県労政・能力開発課は「専門家がちゃんと監修したものだが、結果として、東京との比較を際立たせすぎた面があるかもしれない」と説明している。


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2016年08月14日日曜日


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