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地域つなぐ自慢の定食 川俣町山木屋に飲食店

来店客に笑顔で話し掛ける店長の愛甲さん(右)

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が続く福島県川俣町山木屋地区に今夏、定食が自慢の飲食店がオープンした。復興事業に関わる企業が、事故後に閉店した旅館兼食堂を借りる形で営業を再開させた。
 山木屋地区では唯一の飲食店。町が目指す来年3月の避難指示解除に向け、関係者は「地域コミュニティー再生の拠点にもなってほしい」と期待する。
 除染作業員や、自宅の片付けで山木屋を訪れた住民たち。「旅館まるもと」の平日の昼はにぎやかだ。
 人気メニューは5種類の定食。しょうが焼き(税込み750円)など定番のほか、愛知県知多半島から取り寄せる特大のサバを魚醤(ぎょしょう)に漬けて焼いた「とろさば定食」(同1200円)もある。ご飯とみそ汁は自由におかわりできる。
 営業を再開させたのは、復興事業で技術者派遣などに取り組むウインプット。愛知県を拠点にしていたが、知多半島出身の馬場聡美副社長(53)が「福島の復興を見届けたい」と川俣町への本社移転を提案。受け入れた山田しのぶ社長(57)は2013年9月、自身も名古屋市から移り住んだ。
 今月中には宿泊部門も再開させる。当面は除染作業員らの利用が中心になりそうだが、避難指示解除後には住民が集うきっかけになるよう、浴場を一般開放する方針という。
 「(地元出身ではない)私たちだからこそ気付く地域の良さを生かし、多くの人が交流できる仕掛けをつくりたい」と山田社長。料理など食堂を任されている名古屋市出身の愛甲幸江店長(66)は「ご飯を食べに気軽に立ち寄ってもらいたい」と語る。
 営業時間は午前11時〜午後1時半。日曜定休。連絡先は旅館まるもと024(572)4376。


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2016年08月14日日曜日


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