広域のニュース

<リオからボンジーア>敬意

 五輪公園からバスに揺られること約1時間。山の中にたたずむ射撃場は緊張した空気が場内を包む。競技の特性も関係あるが、選手へのブーイングが一切ない。ピストルの乾いた破裂音が響き、選手が高得点を出せば、割れんばかりの拍手が起こる=写真=。敵味方は関係ない。相手を敬う精神がこの競技には根付く。
 出場した秋山輝吉(宮城県警)は五輪代表に決まった後の今年2月、栗原市の実家に帰省した際、父憲義さんに言った。「自分がいい点を取るために、相手もいい点を取ってほしい」。憲義さんは思わず「おまえ、立派な考えをしているな」と感心した。
 秋山が逃したラピッドファイアピストルの決勝。国籍に関係なく、観客総立ちで選手をたたえる光景があった。4年に1度の祭典の醍醐味(だいごみ)に触れた瞬間だった。
          ◇         ◇         ◇
 「ボンジーア」はポルトガル語で「おはよう」の意。
(リオデジャネイロ・剣持雄治)


2016年08月15日月曜日


先頭に戻る