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<リオ五輪>福原 精神的支柱「全てやった」

第1試合で惜しくも競り負けた福原
第2試合でストレート勝ちした石川
第4試合で勝ち銅メダルを決めた伊藤

 リオデジャネイロ五輪第12日、卓球女子団体が行われ、2012年ロンドン五輪銀メダルの日本が3位決定戦でシンガポールを3−1で下し、2大会連続の表彰台となる銅メダルに輝いた。
 福原愛(ANA、仙台市出身)石川佳純(全農)と15歳の伊藤美誠(スターツ)の布陣で臨んだ日本は第1試合のシングルスで福原が敗れたが、その後は第2試合のシングルスで石川、第3試合のダブルスで福原、伊藤組が勝ち、第4試合のシングルスで伊藤がロンドン五輪シングルス銅メダルのフェン・ティアンウェイを破って3連勝した。

<ほっとした>
 「メダルを死守できて、ほっとしている」。卓球女子団体で日本が銅メダルをもぎ取ると、福原の目から止めどなく涙があふれた。紙一重の差で敗れた準決勝から立て直して臨んだ3位決定戦。エース石川は「一丸となって戦い、3人で勝ち取った」と胸を張った。
 福原が第1試合のシングルスを落とし、石川が第2試合のシングルスに勝って迎えた第3試合のダブルス。「足を引っ張ってばかりで…。死ぬ気で勝ち抜いた」と福原は振り返る。
 福原が相手ペアを崩し、伊藤の強打で圧倒。この試合を3−1で破ってチームを勢い付けると、第4試合のシングルスは伊藤が「向かっていった」と強気に攻め続け、ストレート勝ちで日本勢として2大会連続のメダル獲得を決めた。

<疲労ピーク>
 見事な復活劇だった。
 ドイツとの準決勝は2−2で迎えた最終の第5試合シングルスで、福原が逆転負けを喫した。「ものすごく悔いの残る試合をしてしまい、苦しかった。気持ちを切り替えたと言っても、最後に勝っていればと引きずって…」(福原)
 さえない表情の福原らに、村上監督が3位決定戦前日に声を掛けた。「あしたはダブルスが貴重だよ。残っている銅メダルを持って帰るのは貴重なんだよ」
 開幕前の追い込み練習からシングルス、団体と続く連戦で、心身の疲労がピークに達していた福原。それでも、監督の言葉に「メダルを逃したら4年間、しこりが残る」と奮い立った。
 シングルスでまさかの初戦敗退を喫した石川も団体で無傷の5勝を挙げ、エースの意地を見せた。「シングルスの悔しい分までぶつけてチームに貢献できた」と笑顔を取り戻した。銅メダルを決めた伊藤は「先輩方とチームを組めて良かった」と感慨深げだった。

<監督を補佐>
 アテネ大会から4大会連続で出場し、チーム最年長として精神的支柱に成長した福原。コートの内外で石川と伊藤を鼓舞し、試合中は村上監督の隣で補佐をするけなげな姿を見せた。
 「主将らしいことができたかどうか分からないが、(石川と伊藤の)2人が試合だけに集中できるよう、私が気付いたこと、できることは全てやった」と福原。ロンドン大会とはメダルの色は違うが、涙の味も違った。(リオデジャネイロ・剣持雄治)


2016年08月18日木曜日


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