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<リオ五輪>タカマツ 神懸かりの粘り

女子ダブルスで優勝し、笑顔で金メダルを手にする高橋(左)と松友

 リオデジャネイロ五輪第14日、バドミントン女子ダブルス決勝が行われ、第1シードの高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス、宮城・聖ウルスラ学院英智高出)がペデルセン、リターユヒル組(デンマーク)に18−21、21−9、21−19で逆転勝ちし、全種目を通じて日本勢初の金メダルを獲得した。

 最終ゲームの16−19。あと2点を失えば敗れる。世界ランク1位の「タカマツ」ペアは窮地に追い込まれていた。デンマークの応援団はヒートアップ。上背のある相手ペアがどんどん大きく見える。松友は「負けるかと思った」。ここから信じられないような驚異の粘りを見せた。
 前日にレスリング女子58キロ級の決勝をテレビで見ていた高橋。伊調馨(ALSOK、八戸市出身)が残り10秒を切って劣勢をひっくり返した場面が脳裏に焼き付いた。「ここから逆転もあり得る」。強気の先輩が松友に盛んに声掛けし、2人のコンビネーションの維持に努めた。
 逆襲が始まった。相手には高さではかなわない。手の届かないライン際に素早くシャトルを落とす。大逆転の連続5ポイント。まさに神懸かりだった。
 試合終了の瞬間、2人は両手をVの字に高々と挙げた。高橋はコートに倒れ込み、松友はコーチと抱き合った。
 「最後の2、3点は無心だった」(松友)、「終わった瞬間は覚えていない」(高橋)。無の境地でシャトルを追いかけ、ラケットをさばいた2人に朴柱奉監督は「集中力が本当に良かった」とたたえた。朴監督は日本勢が惨敗した2004年アテネ五輪後に、再建を託されて韓国から招かれ、その後バドミントン界の底上げに尽力してきただけに、その言葉に実感が伴った。
 バドミントン競技で日本勢初の金メダル。高橋は「ぴんと来ない」。松友も「歴史をつくった感じがしない」。
 しかし、表彰台の一番高い所で国歌を聴いて思ったという。「本当に一番になったんだ。バドミントン会場で流れるのはすごい」(高橋)。「君が代が聴ける日が来るとは思ってもいなかった」(松友)。異口同音に感動の瞬間を振り返った。(リオデジャネイロ・剣持雄治)


2016年08月19日金曜日


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