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<リオ五輪>伊調進化信じて 無限の技追求

女子58キロ級で金メダルを獲得し、日の丸を手に笑顔の伊調選手=リオデジャネイロ

 リオデジャネイロ五輪のレスリング女子58キロ級を制し、女子の個人種目で史上初の4大会連続金メダルを獲得した伊調馨(かおり)選手(32)=ALSOK、青森県八戸市出身=。土壇場での逆転勝利に「やっぱりレスリングは難しい。だからこそやりがいがある」と飽くなき情熱を語った。
 警視庁や自衛隊に出向き、男子選手との稽古で「大人と子どもほどの差がある」と感じた。無敵の女王も「普通におもちゃのように遊ばれた」。輝かしい実績は厳しい鍛錬のたまものだ。
 「男子選手との練習で苦しい顔をしてくれたり、『今のタックル良かったね』と言ってくれたり。それが醍醐味(だいごみ)」と言う。
 競技力の向上に欠かせないのは「一生懸命相手の技術を盗む。なぜその技をかけたのか説明できるようにする」。第一人者だからこそレベルの低下、底辺の縮小を誰よりも恐れる。
 2013年2月の国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、レスリングが20年五輪の実施競技からの除外候補に挙がり「まさか」と冷や汗をかいた。
 「いろいろな技を見せることで観客が盛り上がる。競技を分かってもらい、面白いと思ってもらう」。勝ち負けにこだわらないスタイルを追い求めた。
 いつも胸に刻むのは「進化」の二文字。「レスリングは無限で技もいっぱいある。今は1、2割もできていないと思うが、進化を信じて向き合っている」
 女王がもう一つ、輝くメダルを手に入れた。初制覇から12年。メダルの重みは4倍になった。(リオデジャネイロ・剣持雄治)


2016年08月19日金曜日


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