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生徒確保へ 岩手・西和賀高「本気モード」

地元の牛乳を使ったソフトクリームを中学生に振る舞った西和賀高の1日体験入学

 岩手県西和賀町が、西和賀高とタッグを組んで生徒確保に乗りだしている。同高の生徒は定員240人に対し、現在116人。来年度以降、着実に増やそうと、隣の北上市の中学生に照準を絞る。1日体験入学では、西和賀自慢のスイーツを振る舞うなどあの手この手の確保策を展開。北上市からの通学者はJR北上線を利用するため、路線維持に直結するという事情もある。
 1学年の定員は普通、福祉・情報の両コース40人の計80人。生徒数は各学年25〜47人で定員に満たない。高齢化が進む人口約6000の町には「高校がなくなれば、若者がいなくなる」との危機感が広がる。
 来年度は入学者60人の確保を目指す。町内二つの中学校に通う3年生は計38人。目標の達成には、西和賀高生徒の4割を占める北上市の中学生が鍵を握る。
 町と同高は北上市の中学校を訪問し、小規模校ながら毎年のように岩手大や岩手県立大など国公立大の合格者を出す実績をアピール。通学の交通費や英語検定などの資格検定料、模擬試験の受験費用を補助する町の独自制度も紹介し、取り込みを狙う。
 7月27日の体験入学には、北上市の28人を含む65人の中学生が参加した。町の四季を撮影した写真の展示コーナーを設け、地元の牛乳を使ったソフトクリームを食べてもらった。
 瀬川ひとみ校長(58)は「体験入学は西和賀ならではの風土に接する貴重な機会になる。北上から通学した生徒は卒業しても、観光や仕事で西和賀を思い出して来てくれるはず」と将来を見据える。
 通学で北上線を利用する生徒は現在、40人を超える。最寄りのほっとゆだ駅(西和賀町)の1日の乗車人員の3分の1に達する。
 沿線市町やJR東日本、住民組織などでつくる北上線利用促進協議会の会長を務める細井洋行町長は「高校の存続が西和賀の存続そのもの。地域の素晴らしさを伝える取り組みを続けることが重要だ」と強調する。


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2016年08月24日水曜日


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