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仙台歓楽街「虎屋横丁」由来の置物公開へ

虎屋横丁のシンボルとして親しまれ、11月から公開される木彫りの虎=仙台市歴史民俗資料館

 東北一の歓楽街、仙台市青葉区国分町と縁が深い木彫りの虎の置物が、所有者から宮城野区の市歴史民俗資料館に寄贈された。置物は江戸時代、虎屋という薬店の店先に飾られ、「虎屋横丁」の名が付く由来になった。資料館は11月から、一般公開する予定。
 置物は宮崎市の戸部恵美子さん(93)が長年、所有していた。木製で高さ73センチ、奥行き70センチ。全体は黒っぽい色が塗られ、両目は透明な材質、牙は象牙で作られているとみられる。ひょろりと伸びた尻尾やユーモラスな表情に特徴がある。
 仙台市史などによると、江戸時代、東一番丁と国分町を結ぶ横丁に虎屋があり、店先に木彫りの虎を飾ったことから虎屋横丁の名が付いた。虎屋が廃業した後、国分町の有力者が所有し、明治天皇が1876年、東北を巡幸した際、置物をなでたため「御撫之(おなでの)虎」とも呼ばれ、話題を集めたという。鎌倉時代に渡来した中国・南宋人の作と言い伝えられ、木箱には「宋代作 神虎」と書かれている。
 その後、行方不明になったが1923年、仙台市内に住んでいた戸部さんの義父が購入し、長年自宅で保管した。自宅は東日本大震災で損壊。取り壊すことになったため、戸部さんは昨年、次女が住む宮崎市に転居。置物は7月、木箱や台と共に寄贈した。
 資料館の佐藤雅也学芸室長(57)は「近代の街がどう移り変わったかを紹介する施設として、かつて仙台で有名だった置物を展示できるのは意義深い」と話す。置物は11月19日〜来年4月16日、企画展「仙台・昔と今のくらし」(仮称)に合わせて1階ロビーに飾ることにしている。


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2016年08月25日木曜日


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