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<熊本地震>亡父の故郷に届けるコメ収穫

熊本地震の被災者に新米を送るため稲刈りをする永田さん

 宮城県栗原市栗駒の水田で26日、熊本地震の被災者に送る新米の収穫が始まった。ブラジルから移住し農業を始めて6年目の日系2世永田ユキオさん(42)=同市金成=が、30アールに作付けしたひとめぼれをコンバインで刈り取った。永田さんの実父学さん(故人)は熊本県八代市出身。収穫したコメ1トンは、ボランティア団体を通じて被災者に届ける計画だ。
 永田さんは「新米を早く食べたい」というニーズに応えようと、昨年から4月下旬に作付けし、8月下旬から収穫を始めている。今年も周りの農家より早めに苗代作りをしていたさなかに熊本地震が発生。「父の古里、熊本の被災者に栗原のうまいコメを食べてほしい」と思い立った。
 熊本地震では、余震を恐れて車中泊をする被災者が多く、胸が痛んだ。永田さんも東日本大震災では自宅が大規模半壊し、作業小屋で暮らした。
 長男叶生(かなう)君(6)はまだ生後11カ月だった。ボランティア団体から生活物資の支援を受けたことが忘れられない。熊本から来たボランティアもいたという。
 コメは5キロ入りの小袋に分けて9月半ばに届けられる予定。永田さんも、稲刈りが終わる10月には学さんの実家の墓参りのため熊本を訪れる。
 永田さんは「震災の時の恩返しをしないと気持ちが収まらない。今年は天候に恵まれ、コメの粒が大きいからうまいはず。熊本に行ったら、被災者と語り合いたい」と父の古里に思いをはせた。
 永田さんは16歳でブラジルから来日した。10年前に栗原市で日本人の妻と知り合い、日本永住を決めた。


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2016年08月27日土曜日


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