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被災地視察 高知の中学生「自然は甘くない」

 東日本大震災の被災地を訪れた高知県の中学生4人は被災現場をカメラを手に見て回り、当時の体験を語る住民の思いに心を寄せた。高知県は南海トラフ巨大地震で大きな被害が予想されており「宮城で見て聞いたことを今後の備えに生かしたい」と意欲を新たにした。
 高知市三里中3年の井田雄喜さん(15)は、海にほど近い津波想定地域に住む。宮城県女川町では高台まで津波が襲ったことを知り「地元では『津波が来ても逃げられる』と楽観的な人も多いが、自然は甘くない」と気を引き締めた。
 女川中生らから震災時の避難体験を聞き、「わがこと」と捉える生徒も。香南(こうなん)市夜須(やす)中3年の広内利桜(りお)さん(14)は「内陸でも津波は来る。油断せず、すぐ逃げるよう学校や地域の人に伝えたい」、祖父の体が不自由という黒潮町佐賀中2年の安藤玲唯羅(れいら)さん(13)は「避難は準備が大事。祖父の状態を区長に知らせたい」と語った。
 生徒たちは、復興まちづくり真っただ中の女川町や名取市閖上の景色に驚いた様子。「地域全体が工事現場のよう」「元の街が想像できない」と話した。高知市旭中3年の清水杏蓮(あれん)さん(14)は自治体職員やまちづくり関係者と接し、「悲しみを糧に新しいまちづくりに取り組む姿が印象的だった」と振り返った。
 高知新聞社地域読者局の石川浩之次長は「高知の次世代を担う中学生が東日本大震災の教訓を被災地で直接学んだ意義は大きい。それぞれの地元で南海トラフ地震対策に生かしてもらうとともに、参加した中学生のリポートを紙上で紹介し、生徒らの経験を読者と共有したい」と語った。


2016年08月27日土曜日


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