宮城のニュース

<エコラの日々>オーガニックを取り入れる

絵・木下亜梨沙

 宮城県名取市の下余田でセリ、ミョウガタケなど在来作物や季節の野菜を栽培している農家です。学生時代から環境問題に関心を持ち、学んだことを地産地消を深める農業に生かそうと模索し続けて今に至ります。
 環境に配慮した有機農業を試行錯誤していくうちに、田んぼの生態系バランスを気にしたり、在来作物や固定種と呼ばれる野菜品種に作付けを変えたり、農薬や化学肥料の使用方法を考え直したりするようになりました。
 有機農業とは、化学的に合成された農薬や肥料、遺伝子組み換え技術に頼らず、自然の生命循環の中で土壌に本来備わるさまざまな力を生かして営む、環境にも社会にも持続可能な農業方法、思想のこと。分かりやすく言えば「地球一つ分の暮らしで、過去から預かったもの、未来から借りているものを消費し尽くさない生き方」です。
 地域の中で生産者と消費者が互いに理解し助け合うような仕組みづくりに、長い間取り組んできました。
 セリ農家が作り出し、旬ならではの新たな名物として共感を得ている「仙台セリ鍋ムーブメント」、宮城県内に赤トンボが舞う豊かな田んぼを増やそうと目指す「環境保全米」の活動、作り手と食べ手がつながる生ごみリサイクル循環の直売市「朝市夕市ネットワーク」、地元資本の飲食店を舞台に食べ物の作り手からじかに学ぶ「仙台農塾」、障害のある人もない人も畑で働く「びすた〜りフードマーケット」など、さまざまに展開されています。
 有機農業は、農産物に高い付加価値を付けて単価を上げようという、短期的で単純なものではありません。仙台での暮らしの近くに食べ物を作るなりわいの方々がいることの豊かさや価値を、食べ物、生態系、農業の視点から伝えていく社会運動です。改めてお伝えしたいのは、「当事者感覚になること」の大切さです。
 今年10月、誰でも参加できる「オーガニックをテーマにした一週間」の取り組みを始めることになりました。10月26日〜11月6日を「オーガニックウイーク」とし、県内で開催されるさまざまな有機農業・オーガニック関連の催しや取り組みをホームページ(www.organicweek.info)で紹介していきます。
 環境にも配慮したおいしい食べ物に関心のある方は、ぜひ楽しみにしていてくださいね。(ACT53仙台 三浦隆弘)


2016年08月29日月曜日


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