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<この人このまち>赤ちゃん相撲 次世代に

永沢由利さん(ながさわ・ゆり)1954年一関市(旧千厩町)生まれ。家業の家具店社長。旧千厩町議2期。一関市内の自宅で夫、母と3人暮らし。

 岩手県一関市千厩町の中心部、愛宕地区の女性でつくる愛宕花相撲保存会は毎年10月、町内で「みちのく千厩赤ちゃん相撲大会」を開催している。永沢由利会長(62)は会員の高齢化などの課題を抱えながら、子どもの健やかな成長を願い、大会の存続に力を尽くす。(一関支局・浅井哲朗)

◎愛宕花相撲保存会会長 永沢由利さん

 −愛宕花相撲とは。
 「大正時代に始まり、地区の女性が相撲取りの格好をして、地元の愛宕神社に土俵入りや踊りを奉納しました。地域の娯楽の一つだったようです」
 「戦争で途絶えましたが、1980年、愛宕地区に住む全ての女性を会員に保存会が結成され、復活しました。以来、化粧まわしを着けた横綱ら幕内力士約20人の土俵入りと相撲甚句の踊りを、町内外のイベントで披露しています」

 −保存会が毎年10月、愛宕神社で開く赤ちゃん相撲大会が好評ですね。
 「会員から『子どもの成長を願う行事をしたい』という声が高まり、2003年に始まりました。最初は地元を中心とした赤ちゃん100人の参加でしたが、今では県内外の300人規模に膨らみ、今年の14回目を迎えます」

 −特徴は。
 「泣いたら負け、笑ったら勝ちの泣き相撲ですが、取組で子どもをだっこする親方、行司、実況など主な役を全て保存会の女性が務め、華やいだ雰囲気があると思います。もちろん練習を積んだ花相撲の横綱土俵入りも見どころです」
 「来年は15回目の記念大会として、一関市東山町で毎年合宿を開く東関部屋の力士に来てもらえるよう交渉中です」

 −地域の少子高齢化と人口減少が進む中で、大会運営の課題は何でしょうか。
 「一関地方は赤ちゃんの数が減っています。遠くからでもきょうだいの参加などを促し、子育て世代を勇気づける行事として定着を図ろうと思います」
 「昨年の大会で初めて複数の地元企業にスポンサーに入ってもらい、多彩な協賛賞品が好評を博しました。『愛宕地区の女性が担うおらが祭り』という軸はぶれることなく、より地域を巻き込んでいく必要があると感じます」

 −保存会の活動をどう継続していきますか。
 「高齢化で次世代につなげるかが大きな課題ですが、会員女性たちは土俵入りや踊りの練習にとても熱心です。自分たちの元気が、赤ちゃん相撲への参加など地域に人を呼び込む原動力になると信じています」


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2016年08月29日月曜日


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