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住職がボードゲーム指南 一泊ツアー初開催

参加者とボードゲームを楽しむ小野さん(中央)

 「お寺でボードゲーム」と銘打つ一風変わったツアーが先日、山形県長井市草岡の曹洞宗洞松寺で初めて開かれた。趣味が高じて「ボードゲームジャーナリスト」の顔を持つようになった寺の住職が講師となり、1泊2日の日程で参加した愛好家にさまざまな種類のボードゲームの奥義を指南した。
 講師役を務めた洞松寺33代目住職の小野卓也さん(42)は東大文学部在学中、オセロ、チェス、将棋やモノポリー、すごろくといったボードゲームの魅力に取りつかれた。4年時にホームページを開設し、それから約20年間、ゲームの歴史や解説、最新情報などを日々更新している。
 「お寺でボードゲーム」は、小野さんの特技を地域振興に役立てようと長井市観光局が企画。埼玉県などから4人が参加した。
 参加者にはゲームを教材に生かしている小学校教員もいて、効用などを話しながら初対面同士さまざまなゲームを楽しみ、小野さんからアドバイスを受けた。
 小野さんは2002年、ドイツのゲームフェアに向かう際、雑誌社に現地リポートの執筆を頼まれ、専門のフリージャーナリストを自称するようになった。その後、海外の最新ゲームのルールを翻訳する仕事にも携わり普及に努めている。
 「仲間と手軽に長時間盛り上がることができるのが最大の魅力」と小野さん。1人で画面に向かうコンピューターゲームに代わり、ここ数年、ボードゲームが見直されてきているという。
 現在所有するゲームは約500種類。「国内だけでも年間に500種類が誕生し、生まれては消えるという状況だが、ゲームマーケットの盛り上がりから、じわりじわりとブームが一般に広がっている実感がある」と話す。
 さらに「ボードゲームは東日本大震災の時、家族で楽しめる点で脚光を浴びたが、対面で遊ぶことで人を知ることができるメリットもある」とも指摘する。悩みを抱えた人から相談を受けることが多い住職の仕事にも役立っているという。
 寺の営みをこなしながら、ボードゲームの普及に取り組む二足のわらじは当面続きそうだ。


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2016年08月29日月曜日


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