宮城のニュース

<リオパラ>車いすラグビー 感動与えたい

合宿初日の練習試合で激しい競り合いを見せる庄子(右)=東京・渋谷区スポーツセンター

 リオデジャネイロ・パラリンピックに出場する車いすラグビーの日本代表が29日、東京都内で直前合宿を終えた。主将を務める庄子健(36)=BNPパリバ証券、仙台市=も持ち前のハードワークを見せ、調子を上げてきた。前回ロンドン大会4位の日本は現在、世界ランク3位。庄子は「メダル獲得の自信はある。精いっぱいプレーして子どもたちに勇気や感動を与えたい」と誓う。
 合宿は27日からの3日間。初日は壮行会後の3時間、ひたすらゲームを繰り返すタフな内容だった。ロンドン大会に続く出場となるベテラン庄子も、全速力でのぶつかり合いにもひるまず、盛んに声を出した。
 21歳の時、内装の解体作業中の落下事故で頸(けい)髄を損傷。入院中に仙台のチームに競技に誘われやってみると、動き回れる感覚が楽しく、すぐにのめり込んだ。今やこの競技は「生きる道」だと言う。千葉市を拠点にするクラブチーム「ライズ」でプレーする。
 車いすのぶつかり合いが認められ、その激しさから「マーダーボール(殺人球技)」と呼ばれることも。選手には障害の程度により0.5〜3.5の持ち点が定められ、障害が軽ければ点数が高く、重ければ低い。出場4人の合計は8点以内にしなければならない。
 試合中の選手入れ替えは自由で、高持ち点者と低持ち点者の組み合わせが戦術の基本になる。低持ち点者は主力の高持ち点者を生かすため相手に体当たりやブロックをする役割が多い。
 持ち点2.0の庄子は最後まで諦めないプレーが信条。点差を保ちながら得点源の高持ち点者を休ませる中継ぎ交代要員の役目を持つ。「ベンチも交代した選手のケアなどの仕事がある。全員で戦うのが理想。チームの歯車としてかみ合ってゴールできればいい」
 主将の役割も重要だ。初出場となる主力で、もう1人の主将、池透暢の相談相手としてサポートに回る。「年齢に関係なく意見を言いやすい、風通しのいい雰囲気を意識している」
 代表チームは昨年のアジア・オセアニア選手権でロンドン大会の覇者オーストラリアを破って初優勝し、4大会連続のパラリンピック出場を決めた。
 今大会の1次リーグ初戦は9月14日(日本時間15日)のスウェーデン戦。同じグループに入った世界1位の米国に挑む3戦目が試金石になる。
 4年間、悔しさをばねに全員で個の力の向上を図ってきた。庄子は「五輪が終わり、改めてスポーツや五輪の力を感じた。見ている人に何かを感じてもらえるプレーをする」と決意を見せた。(宮田建)

[車いすラグビー]四肢の障害者向けに考案された。特殊な車いすを使い、バスケットボールと同じ広さのコートで争う。ボールを保持して敵陣エンドライン上のパイロン間(ゴールライン)に乗るか通過すれば得点(ゴール)。前方へのパスが認められ、蹴る以外の方法でボールを運ぶ。


2016年08月30日火曜日


先頭に戻る