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汚染土埋設略図で混乱 上に家建て搬出できず

 東京電力福島第1原発事故後の宅地除染などで生じた汚染土の埋設場所を示す福島市作成の略図を巡り、一部の地権者と市の間でトラブルになっていることが29日、分かった。略図を基に埋設場所を避けて住宅を新築したのに、実際には住宅下に埋められており、仮置き場への汚染土搬出ができずにいるという。
 市は詳細な埋設場所を記した図も作っているが、対象となる宅地など9万件余のうち、これまでに約6万6000件の地権者らには略図のみを配布した。同様のトラブルを避けるため、残りの地権者らには今後、2種類の図を配る予定。
 市によると、略図は環境省の除染ガイドラインを参考に作成。除染を終えた宅地の放射線量の変化を伝える際の目安として埋設場所を記した。境界値からの距離などは書かれていない。
 一方、詳細な図は、保管場所の記録を義務付けている放射性物質汚染対処特別措置法を基に作った。掘り起こして仮置き場に搬出する際に使われる。
 市の委託を受けた業者が昨年10月、市内の1世帯に仮置き場への搬出説明に訪れ、汚染土の一部が住宅下にあることが判明。現在も話し合いが続いているという。
 略図を配った理由について、市の担当者は「放射線量に関して詳しく伝えようとした」と説明した。


2016年08月30日火曜日


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