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<石巻市立病院>被災地の医療再生へ前進

9月1日に再オープンする石巻市立病院

 東日本大震災で被災した石巻市立病院(宮城県石巻市)が9月1日、JR石巻駅前に移転して診療を始める。震災で縮小した地域医療の再生に向け、大きな一歩となる。
 新病院は鉄骨一部鉄筋7階、延べ床面積約2万4000平方メートル。外科、内科、リハビリテーション科など6診療科で180床。医師は目標の20人を確保し、急性期から回復期、緩和ケアなど地域医療に欠かせない役割を担う。
 駅前は津波浸水域のため、病院棟の1階は駐車場に充てる。受付窓口や外来診療は2階に配置し、3〜7階に病室や手術室、化学療法室を設けた。建設費は資材や人件費の高騰などの影響で、当初計画の70億円から約2倍の137億円に膨らんだ。
 震災では、南浜町地区にあった旧市立病院の病棟1階が天井まで浸水。自家発電や医療機器が使えなくなり、患者や職員ら452人が孤立した。患者は発生から3日後の夜にヘリコプターで救出され、職員はその翌朝に病院から避難した。
 現地再建を含めた建設場所を巡る曲折を経て、石巻駅前での再建が決まった。着工は2014年10月。今年6月末に建物が完成し、医療機器を搬送するなど再開に向け準備してきた。
 伊勢秀雄病院長は「石巻圏域で完結できる医療体制を構築し、市民に愛される病院にしたい」と話した。


2016年08月31日水曜日


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