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<台風10号>復興途上の水産業に打撃

一面の流木で埋め尽くされた岸壁=31日午前9時5分ごろ、気仙沼市の気仙沼湾
漁港の流木を片付ける漁業関係者=31日午前11時55分ごろ、女川町の桐ケ崎漁港

 台風10号による宮城県内の水産業被害が31日、次第に明らかになった。暴風雨の影響で三陸沿岸では、養殖施設の水没や漁船の損傷などが発生。東日本大震災からの復興途上にある漁業者らは焦りの色を募らせる。
 関係者によると、石巻市と女川町ではカキやホタテ、ホヤの養殖いかだが水没したり大破したりした。牡鹿半島の複数の浜では、いかだから2〜3割のカキが落ちた可能性があるという。石巻市内では10隻近い漁船への被害が確認された。水産加工場や漁具倉庫、防波堤にも被害が出た。
 ただ、31日も波が高かったことなどから被害の詳細は確認が進まず、県漁協など関係機関は全容把握を急ぐ。
 女川町の桐ケ崎漁港では漁業関係者らが岸壁に押し寄せた大量の流木の撤去作業に追われた。
 漁業用餌問屋の有限責任事業組合三協(石巻市)は今回、カツオ一本釣り漁船に供給する生き餌のイワシが漁港近くのいけすから流失した。損害額は400〜500万円に上るという。
 三協の大山純一さん(55)は「自然を相手にする1次産業の宿命とはいえ、やりきれない思いがある」と語った。気持ちを奮い立たせ仲間と共に31日、残ったイワシを宮崎県船籍の漁船などに積み込んだ。
 気仙沼市唐桑町でカキやホタテを養殖する畠山哲さん(45)は「養殖いかだが随分動いていて、壊れたいかだも見えた。外洋の影響を受けやすい海域で大きな被害が出ているようだ」と不安げに話した。


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2016年09月01日木曜日


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