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<台風10号>川の蛇行 水位上昇招く

台風10号の雨で小本川が氾濫。9名が亡くなったグループホーム「楽ん楽ん」(中央下)=31日午後0時10分ごろ、岩泉町

 台風10号の影響で氾濫した岩手県岩泉町の小本(おもと)川について、岩手大理工学部システム創成工学科の小笠原敏記准教授(水工学)は「現場付近の川の蛇行が急な水位上昇を招いた」との見方を示した。
 小笠原准教授は、小本川が9人の遺体が見つかった高齢者グループホームの上流側、下流側で蛇行している点を挙げ、「特に下流側は右に90度近い角度で曲がっている。上流から早い流れが来ると、壁にぶつかるような形になり、流速が遅くなる。川幅も狭くなっており、水位が上がりやすくなる」と地形的な要因を指摘した。
 小本川は下流や河口で氾濫した例が多く、河川整備も下流域が中心だったという。現場は山間地。本来は水を蓄える力が働く地域だが、「台風9号の影響で保水力が低くなっていたかもしれない。雨水が川に一気に流れ込み、周辺の木などを巻き込んだ可能性がある」と述べた。
 台風10号は当初、宮城県沿岸から秋田県を通過する進路が予測されていたが、上陸したのは大船渡市付近だった。
 集中豪雨をもたらした要因について、小笠原准教授は「台風周辺の暖かい風が現場周辺の山にぶつかり、積乱雲が発達して雨量が局地的に増えたのではないか」とみている。


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2016年09月01日木曜日


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