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復興願う南米の花 福島から初出荷

出荷作業に夫婦で当たる高橋さん(左)

 東京電力福島第1原発事故からの復興に向け、近畿大が福島県川俣町で試験栽培を続けてきた観葉植物「アンスリウム」が初出荷された。多彩な色のハート形の花が特徴。生産組合設立の動きもあり、産地形成へ期待が高まる。
 アンスリウムは南米原産のサトイモ科で赤や白、ピンク、茶色の花が咲く。初日の8月29日には、同町小島地区の専用ハウスで収穫された切り花約100本が東京の卸売会社に発送された。
 近大は2014年、試験栽培を開始。約250平方メートルのハウス内の栽培棚に2000株を植えた。培地には古着を再利用したポリエステル繊維を活用。土を使わず放射線に対する不安を抱かれないようにした。
 栽培は土地を提供した地元の建設業高橋佑吉さん(77)が担ってきた。設立を目指す組合には、10人近い住民が関心を示している。近大は今後、簡易型ハウスの技術提供などで、約800万円の初期投資を半額程度に削減できるよう支援する考え。
 「市場でどう評価されるか不安と期待が入り交じっている」と高橋さん。近大東日本大震災復興支援室の伊藤哲夫室長は「朝夕の温度差がある川俣は栽培に適している。20年東京五輪で花が活用されるよう目指したい」と話した。


2016年09月01日木曜日


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