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<Looop>旧態依然の電力市場変革

中村創一郎(なかむら・そういちろう)中国・北京語言大中退。中国の日系企業向けコンサルタント業務などを経て、11年4月にLooopを設立し社長。38歳。京都府出身。

 自然エネルギー中心の電力販売を掲げる新電力Looop(ループ、東京)は今月、東北電力エリアでの家庭向け販売に乗り出す。基本料金ゼロ、電気代は使った分だけというシンプルさを武器に、中村創一郎社長は「東北の電力市場を活性化させたい」と意気込む。(聞き手は報道部・村上浩康)

 −電力小売りが全面自由化された4月に始めた東京、関西、中部電力エリアでの家庭向け販売の状況は。
 「7月末までに初年の目標の2万件を超える申し込みがあり、1万5000件に供給を始めた。想定以上の手応えで、9月から東北など全国7エリアへの拡大に踏み切った」
 −プランの特徴は。
 「基本料金ゼロで、他社では使用量に応じ3段階に上がる1キロワット時当たりの単価を均一(東北は26円)に設定した。東北電より5〜10%安くなる。挑戦と言える価格設定だが、ユーザーにメリットを提供し、電力市場を活性化させたい」
 「電源は、自社で販売した太陽光設備から20%、他社水力分6%で、計26%が自然エネルギー。残りは卸電力取引などからの調達だが、今後も国が2030年の電源構成として示した自然エネ比率(22〜24%)を上回る水準を維持する」
 −自由化の現状は。
 「首都圏は電力会社の選択肢の多さや福島第1原発事故後の東京電力への拒否感から切り替えが進む。それ以外のエリアでは進んでおらず地域差は大きい」
 「本来は東北電こそ自然エネルギーを旗印に掲げるべきだと思う。東北は地熱、水力、風力などの高いポテンシャルがある。旧態依然の電力市場を変えていくことがわれわれの使命だ」
 「当社の設立は、東日本大震災後の2011年4月、石巻市と気仙沼市の施設に太陽光発電を設置したのがきっかけ。自然エネの価値観を共有する企業があれば連携し、電力の地産地消を進める。10年先、20年先に何ができるかを考えていきたい」


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2016年09月01日木曜日


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