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<むすび塾>観光客避難 的確に

津波避難訓練で渦潮観光船から降り、避難場所に向かうむすび塾参加者=3日、兵庫県南あわじ市

 東日本大震災の教訓を今後の備えに生かすため、河北新報社は3日、防災ワークショップ「むすび塾」を兵庫県南あわじ市福良(ふくら)地区で開いた。神戸新聞社(神戸市)との共催で通算58回目。行楽地での観光客の安全確保をテーマに、南海トラフ巨大地震を想定した津波避難訓練を行い、参加者が課題を話し合った。
 淡路島の南端に位置する福良地区は、南海トラフ地震で高さ約8メートルの津波が想定されている。鳴門海峡の渦潮観光に訪れる県外客も多く、土地勘のない人たちの避難誘導が課題だ。
 訓練は、マグニチュード9.0の巨大地震が発生し最大震度7を観測、大津波警報が出たとの想定。地元観光関係者や学生ら約50人が、2班に分かれて高台を目指した。車での避難を訴える観光客役の学生に徒歩での避難を呼び掛けるなど、予想されるハプニングへの対応も検証した。
 福良地区公民館であったワークショップには16人が参加。訓練で気付いた点を挙げ、「観光客にも分かりやすい標識が必要だ」と意見を出し合った。東日本大震災で被災した岩手、宮城両県の3人も訓練から加わり、震災の教訓を伝えた。
 進行役を務めた減災・復興支援機構(東京)の木村拓郎理事長は「南海地震は家屋の倒壊や津波が同時に起きる。まず身を守ることが津波避難の基本だ」と指摘した。
 「淡路島むすび塾」は地方紙連携の第7弾。福良地区では同日、全住民を対象にした自治会主催の大規模な津波避難訓練もあった。


2016年09月04日日曜日


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