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防災リーダー 仙台中心部3町内会で不在続く

 仙台市中心部の三つの連合町内会で、自主防災組織の中核を担う市地域防災リーダー(SBL)の不在が続いている。3町内会は一日数万人が通行する商店街を含む商業地を抱えており、防災の専門家は減災面から早期配置を訴えている。
 SBLが不在なのは東一番丁、中央通りの両連合会と、東二地区連合町内会。市内の全114連合町内会のうち3町内会のみが不在だ。3町内会の担当者らは「地域に住む人が少ない」「住民の高齢化が進んでいる」などとSBLの設置が困難な理由を挙げる。
 サンモール一番町商店街で店を営む男性(83)は「テナントが次々と変わるため、どんな人が隣で商売しているのかも知らない」と話す。東日本大震災時も「自分の店のことだけで精いっぱいで、近隣の店の人と声を掛け合うこともなかった」と振り返る。
 店同士のつながりが希薄になることで、情報の共有にも課題が生じている。
 市やJR東日本、商店街などでつくる仙台駅周辺帰宅困難者対策連絡協議会が2014年に策定した指針では、駅周辺に滞留した帰宅困難者を地域の指定避難所に移動させないよう求めているが、駅近くの商店主の女性(76)は「(指定避難所の)小学校に案内してはいけないとは、全く知らなかった」と驚く。
 東北大災害科学国際研究所の佐藤健教授(地域防災)は「多くの人が集まる中心市街地の場合、市の方針と地域の動きの不整合が大きな混乱につながりかねない。市と地域、そして店同士をつなぐ役割を担うSBLの早期設置が必要だ」と指摘する。

[仙台市地域防災リーダー(SBL)]平常時は地域の防災マップ作りや住民への防災情報発信、災害時には住民の避難誘導や救出・救護活動の指揮を担う。市は2012年度からSBL養成講座を開催。市独自のカリキュラムに基づく2日間の講習会への参加が認定条件となる。市は各連合町内会に最低5人のSBL配置を目標に600人の養成を目指し、15年度までに584人が受講した。


2016年09月05日月曜日


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