岩手のニュース

<台風10号>岩手7人なお不明 発生1週間

避難所で配られる夕食を受け取る家族。台風10号豪雨から1週間。避難生活の長期化が懸念される=5日午後6時15分ごろ、岩手県岩泉町の岩泉町民会館

 岩手県内で16人の死者を出した台風10号豪雨は、6日で発生から1週間となる。甚大な被害が出た岩泉町は5日、町内全域に出した避難指示を解除し、避難準備情報に切り替えた。台風12号が熱帯低気圧に変わり、被害の危険は低くなったと判断した。孤立状態の集落からの住民避難を続け、3人をヘリコプターで搬送。町内では道路が寸断された地区に365人がとどまっている。県は同町で6人、宮古市で1人の安否が分かっていないと発表した。県警などが捜索を続けた。
 県警によると、2日に岩泉町浅内で見つかった遺体は佐々木弘子さん(64)と判明した。県内の死者16人のうち、唯一身元が未確認だった。安否が確認されていない人は岩泉町の男女3人ずつと宮古市の男性1人。
 町は5日、孤立集落からの避難に同意した113人を移す方針だったが、搬送は3人にとどまった。4、5日に避難した住民は計156人だった。
 伊達勝身町長は「自宅に被害がなかった人もいる。無理に避難させるのは難しい」と説明。住民の一時帰宅については「基本方針として戻さないが、臨機応変に対応する」と強調した。
 避難指示解除により、町社会福祉協議会は6日、災害ボランティア受け入れを再開する。臨時休校していた一部の小中学校も授業を始める。
 2地区の12集落が孤立状態の久慈市では、高齢者ら11人が市内の公民館にヘリコプターで避難。ほかの168人はとどまった。
 診察を中止していた総合病院「済生会岩泉病院」は電気や水道が復旧したため5日、6日ぶりに診察を再開した。停電は岩泉町の900戸で続いており、復旧のめどは立っていない。水道は約4割で復旧した。
 被害が出た8月30日に避難勧告を出さなかった岩泉町の対応に関し、達増拓也知事は5日の定例記者会見で「早めの勧告を市町村に周知していたが、尊い人命が失われ残念。台風上陸が予想された段階で行動が必要だった」と緊張感の欠如を指摘した。


関連ページ: 岩手 社会

2016年09月06日火曜日


先頭に戻る