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復興工事現場にヒツジ 被災地癒やす

復興工事現場近くで放牧されているヒツジ

 東日本大震災からの復興工事が進められている宮城県岩沼市の沿岸部で、市がヒツジを活用して景観改善に取り組んでいる。集団移転の跡地に昨年11月から試験的に放牧し、夏の日差しを浴び生い茂る雑草を食べさせている。関係者は将来的に元住民らがヒツジを通して交流を深めるスペースにしたい考えだ。
 ヒツジを放牧しているのは津波被害を受けた玉浦地区の約1000平方メートル。放牧開始当初は地区名に由来する「たま」と「うら」の2匹だけだったが、6、7月に7匹増やし、今は計9匹が雑草をはんでいる。
 ヒツジは1日に約4キロの草を食べるとされ、たまとうらは飼育当初、約400平方メートルあった放牧地の雑草を3週間ほどで「完食」した。面積を広げた現在も雑草はなくなりつつあり、試験は順調に進んでいる。
 現在の放牧地は、市が造成中の「千年希望の丘」近くにある。市が管理を委託している公益社団法人青年海外協力協会(東京、JOCA)は、本年度内に丘のすぐそばへ放牧地を移す予定。移転後は丘の上からもヒツジの群れを見ることが可能になり、動物との触れ合いで被災者の心を癒やすアニマルセラピー効果も期待される。
 ヒツジの飼育を担当するJOCA職員の笠田一成さん(33)は「被災地にヒツジが群れをなし、のんびりと草を食べる風景が広がったらすてきだと思う。ヒツジを通して人が交流する場をつくりたい」と話す。


2016年09月07日水曜日


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