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仮設暮らし経験伝える 仙台と熊本の被災者交流

仮設住宅のコミュニティーづくりについて意見交換する飯塚さん(左)と吉村さん(中央)ら=熊本県益城町(新井准教授提供)

 東日本大震災の被災者が仮設住宅でのコミュニティーづくりの経験を、熊本地震の被災者に伝えようと動きだした。仙台市の被災者と熊本県益城(ましき)町の被災者の交流が始まっており、市の被災者は「被災状況は違っても仮設暮らしには共通点がある。経験を語り、支援したい」と全面的に協力する構えだ。

 交流を始めたのは仙台市太白区のあすと長町仮設住宅の元自治会長飯塚正広さん(55)と、益城町のテクノ仮設団地に住むまちづくり団体代表吉村静代さん(66)。
 飯塚さんと、あすと長町仮設で支援を続けた新井信幸東北工大准教授が8月22日、熊本県内最大の516戸が入居するテクノ仮設団地を訪れ、避難所運営を主導してきた吉村さんら入居者と意見交換した。新井准教授が報道で吉村さんを知ったのがきっかけだ。
 飯塚さんは最大233戸が入居したあすと長町仮設で、コミュニティー構築に奔走した経験を説明。仮設入居から災害公営住宅に移るまで、どのように自治組織を形成し、外部の支援者と協働したかなどをまとめた資料も作成し、分かりやすく伝えた。
 飯塚さんは「小さなコミュニティーをブドウの房のようにたくさんつくり、それをまとめるような大きなコミュニティーをつくるのが大事だ」「支援は何でも受け入れた。外部の力は非常に重要だ」などとアドバイスした。
 8月25〜29日には吉村さんが宮城県を訪れ、飯塚さんの案内であすと長町災害公営住宅も視察した。吉村さんは「外部の支援を全て受け入れたという話にはびっくりしたが、参考になった。仮設入居者で情報を共有し、コミュニティーをつくり上げたい」と話す。
 飯塚さんは「復興は必ず成し遂げられる。長期戦になっても頑張ってほしい」と、熊本地震の被災地にエールを送る。


2016年09月07日水曜日


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