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<岩手国体>被災の海 笑顔呼ぶ力泳

オープンウオーターのスタート前に女子選手とハイタッチする地元高校生の競技補助員

 東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県釜石市で6日、いわて国体の水泳種目、オープンウオーター(遠泳)が開催された。好天に恵まれ、きらめく釜石の海を全国の男女78選手が泳いだ。地元の人たちは「待ち望んだ国体。復興の新たなスタートになる」と喜んだ。
 会場は同市鵜住居町の景勝地・根浜海岸。岸壁であった開始式には、全国から筋骨隆々の精鋭が集まった。釜石市の野田武則市長は「復興は道半ばだが、何とか国体の会場設営に間に合った。練習の成果を存分に発揮してほしい」と感無量の様子であいさつした。
 根浜地区は津波被害を受け、約70戸が全壊。震災直後は国体の開催自体が危ぶまれた。会場には多くの小中学生や地元住民が観戦に訪れ、釜石高の水泳部員は競技補助員として大会を支えた。
 参加選手もレースでデッドヒートを展開し、期待に応えた。リオデジャネイロ五輪代表で、今大会の女子の部で優勝した貴田裕美選手(群馬)は「水温22、23度で波もなく、泳ぎやすかった。台風被害もある中、このような素晴らしい会場をつくってもらってありがたい。スポーツを通じて笑顔がたくさん生まれるといいなと思う」とレース後は観客と触れ合った。
 津波の浸水被害から近くの旅館「宝来館」を再建し、選手団を受け入れた岩崎昭子さん(60)は「国体を目標に復興しようと思っていたので特別な思い。スポーツで元気をもらった」とうれしそうに語った。


2016年09月07日水曜日


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