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<喜多方灰塚山古墳>大量の鉄製武器が出土

発掘した大型木棺の痕跡について説明する辻教授

 福島県喜多方市慶徳町に古墳時代中期(5世紀ごろ)に築かれた前方後円墳「灰塚山古墳」の発掘調査の説明会が6日、現地であった。大量の鉄製武器が見つかっており、調査を担当した東北学院大文学部の辻秀人教授(考古学)によると、同時期の古墳では東北初という。
 古墳は同市西部の丘陵に築かれた全長61メートルの大型前方後円墳。調査は2011年に始まり、今年は後円部で2基のひつぎが発見された。
 古墳の中心部には大型木棺の痕跡があった。漆塗りのくしが重なって出土したほか、青銅製の鏡、ガラス製の腕飾りなどの副葬品が見つかった。
 隣で発見された石棺は、板状の石を敷き、粘土で固めた珍しい構造の石組みで覆われていた。ふたの上には大刀や剣、矢尻といった鉄製武器が置かれていた。埋葬者を守る意味合いがあったとみられ、5世紀後半の物と考えられる。2017年は内部を調査する。
 古墳から南に約1キロ離れた場所には、会津地方を治めた豪族の居館跡で国指定史跡の古屋敷遺跡がある。
 古墳と遺跡の時代が一致することから、辻教授は「古屋敷遺跡を拠点にしていた王者がここに埋葬された可能性が高い」と指摘。「当時、鉄製品は簡単に入手できなかった。豊富な鉄製武器が出土したことは、大和朝廷と関係が深かった権力者がいたことを示している」と話す。


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2016年09月07日水曜日


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