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<Eパーソン>宮城発 技術の復権を

鈴木和典(すずき・かずのり)75年ホーチキ入社。町田工場を経て02〜08年宮城工場製造課長、本社調達部長を経て16年4月から現職。59歳。川崎市出身。

 住宅用火災警報器の設置が2006年に義務付けられて10年。防災システム製造のホーチキは、買い替え需要に対応しようと宮城工場(角田市)に第2工場を新設した。国内初の火災報知機メーカーで、2年後に創業100年となる同社のマザー工場を目指す。鈴木和典工場長に工場の将来像を聞いた。(聞き手は角田支局・会田正宣)

◎ホーチキ 鈴木和典宮城工場長

 −約17億5000万円を投資した第2工場が7月に稼働し、宮城工場の存在感が増している。
 「第2工場は煙感知型の生産に特化している。煙感知型は初期段階から火災を発見できる。住宅用は今後、炎を捉える熱感知型より主力になるとみられ、ニーズを取り込みたい」
 「工場は国内が東京都町田市と茨城県に各1カ所、海外は米国と英国に計3カ所ある。将来、宮城工場をマザー工場にする。昔の商品で部品がなくなり、廃部品に対応した改良が必要なものもある。人命を守る商品は、信頼性確保のため長期の試験が必要だ。設計から生産、品質管理まで一貫させ、技術のホーチキの復権を目指す」
 −少子化で国内市場の縮小が見込まれる。海外展開をどう考えるか。
 「シンガポールに子会社があり、タイやベトナムなどに売り込みを図っている。国によって消防関係法が違い、法律がないところもある。北米、欧州、アジアの各地域に合った製品を現場で製造できるように、生産設備自体の開発も宮城工場で手掛けていく」
 −角田には、東京ドームなどで使われる放水銃の性能測定を行う総合防災実験場もある。
 「各地のドームや展示場、空港などで放水銃を利用してもらっており、装置のリニューアル時の対応が商戦の鍵を握る。2020年の東京五輪に向け、各競技場など大型施設への営業競争が激しくなる」
 −宮城工場の立地の優位性や地域との関わりは。
 「全社の物流センターが埼玉県八潮市にある。東北自動車道、常磐自動車道にアクセスできる宮城工場は利便性が良い」
 「東日本大震災では、被災3県に仮設住宅用の火災警報器約6万5000個を寄付させてもらった。安全な商品の提供とともに、第2工場では17年度、30〜40人の雇用を予定している。経済再生で地域に貢献したい」

 


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2016年09月08日木曜日


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