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<奨学金>保証人の家族ら困窮 破綻の連鎖

 貧困や低収入により学生時代に借りた奨学金の返済に困る人が後を絶たない問題で、保証人となった家族や親族が返済を求められる事例が増えている。保証人とはいえ経済的余裕がない場合もあり、一家で破綻する可能性もある。奨学金問題に取り組むNPOは「破産の連鎖を避けるため、専門家に早めに相談してほしい」と呼び掛ける。
 若者の貧困問題に詳しいNPO法人POSSE(東京)が7月下旬に実施した奨学金に関する無料相談ダイヤルには、全国から42件の相談があった。このうち、保証人になった家族や親族らの相談が24件と半数を上回った。
 「奨学金を借りた31歳の息子の保証人になっている」と相談を寄せた宮城県の女性(55)は、息子が病気で返済不能になったが、保証人自身も生活保護を受け困窮しているとし「返済が難しい」と相談した。
 孫(25)の保証人という神奈川県の男性(77)は、孫がアルバイト代で返済できず、親も低収入のため「支払いの督促が自分に来た」と窮状を訴えた。
 保証人が返済を請求される件数は明確ではないが、貸主の日本学生支援機構が保証機関に求める代位弁済は年々増加。本人以外に返済を求める傾向は強くなっている。
 機構の資料によると、代位弁済の請求件数・総額は2010年度の4375件・約76億4400万円が、14年度には7944件・約167億4100万円と、それぞれ約2倍に膨れた。
 POSSE仙台支部は「保証機関への代位弁済の請求と同様、保証人に対する返済請求も増えている」と説明。「一家で経済破綻する前に弁護士や相談機関を利用し、対応を考えてほしい」と話す。
 POSSEは10、11の両日、無料電話相談「保証人のための奨学金相談ホットライン」を開設する。午後4〜10時。専用ダイヤルは(0120)987215。


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2016年09月08日木曜日


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