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震災被災…閉校 「1人」駅伝で歴史つなぐ

大須中のたすきを掛け、力走する阿部さん(中央)

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市で7日、石巻地区中学校駅伝競走大会があり、本年度限りで閉校する同市大須中は男子の部で2年阿部春(しゅん)さん(13)がたった1人で出場した。オープン参加として1区(3.21キロ)で力走。同校の最終年で駅伝の珍しい歴史を刻んだ。
 主催した石巻地区中学校体育連盟によると、1人での出場は異例という。大会には24校から男子は34チームが出場。17.86キロを6人がたすきをつないだ。
 大須中は全校生徒7人。唯一の男子の阿部さんは6区間で最長の「花の1区」を13分6秒で完走した。「大須中として臨む最後の大会にふさわしい走りができた。つらい練習に耐え、走り終えた達成感がある」と汗を拭った。
 同市雄勝町大須地区の出身。双子の桜さん(13)と共に大須中へ通う。1年だった昨年は、駅伝大会を欠場した。「1区の選手の速さに付いていけるだろうか」と不安が募り、大会直前で体調不良になった。
 悔しさをばねに、今年の大会前は3000メートル走やスピードを養うトレーニングを反復し備えた。走り抜く自信を持って本番に臨めたという。
 阿部さんは1区で、友人の雄勝中2年大槻龍央(れお)さん(13)を目標としたが及ばず、区間31番目だった。
 大須中は来年4月、震災の影響や生徒数減少などで雄勝中と統合する。阿部さんは「同級生の男子と競い合い、来年も駅伝大会に選手として出たい」と意欲を燃やす。大槻さんは「ライバルとして一緒に練習したい」と楽しみにしている。


2016年09月08日木曜日


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