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<山形知事選>参院選大敗 尾を引く自民

来年1月に見込まれる山形県知事選の対応について協議した自民党県連の選対会議=8日、山形県議会

 来年2月に任期満了を迎える山形県知事選で、自民党の候補者選びが難航している。7月の参院選で公認候補が大敗した後遺症が癒えず、3選出馬が確実視される吉村美栄子知事(65)との選挙戦に不安を抱えているからだ。前回は現職の無投票当選。政権与党の意地もあり独自候補擁立を目指すべきだとの主戦論が多数を占めるが、先行きは全く見通せない。

<12万票の大差>
 「勝てる候補が誰なのか、真剣に考えてほしい」。8日、県議会であった選対会議。県連の金沢忠一幹事長は悲痛な表情で訴えた。具体的な候補者を挙げる県議はおらず、「吉村知事を推すべきだ」との意見まで出る始末。結論を出せず、人選作業の継続を申し合わせて終わった。
 県連は当初、知事選までの準備期間を確保するため、8月末をめどに選考を進める予定だった。県連関係者によると、山形県出身の中央官僚らを中心に立候補を打診しているが、「現時点で色よい返事はもらえていない」と県議の一人はため息をつく。
 擁立が難航する背景には、7月の参院選で公認候補が12万票の大差で敗れたことがある。吉村知事が出馬した場合の陣立ては、参院選で野党統一候補だった無所属の舟山康江氏(50)を支援した民進、社民、共産3党、連合山形と同じになる可能性が高い。吉村氏の初当選時と支援の枠組みは基本的に同じだ。
 県連幹部の一人は「参院選から半年ほどで、大敗した陣営相手に戦いたい人はいない」と明かす。
 党所属の一部県議が吉村知事に支持を表明していることも、選考を滞らせる一因だ。山形市で8月20日にあった吉村知事の後援会総会「キックオフ集会」には、自民党からも県議5人が出席。その一人、阿部賢一県議は当日壇上で「意を決してここに来た」と、吉村知事に出馬を促した。

<会長の責任を>
 とはいえ、自民党としては県議44人のうち30人を擁する県議会最大会派の自負がある。「独自候補を立てるべきだ」との建前論だけは譲れない状況だ。
 焦りを深める県議団からは「知名度の高い県連会長の遠藤利明前五輪相(衆院山形1区)が出馬すべきだ」との声も上がる。県議の1人は「吉村知事と互角に戦えるのは、遠藤さんぐらい。2回続けて知事選が無投票になるのは許されないし、会長としての責任もある」と言う。
 だが、「遠藤会長の出馬を本気で考えている訳ではない」と解説するのは別の県議。「候補者選びを県議に丸投げしている会長以下、県選出国会議員たちに対する意趣返しだ。当事者意識がなさ過ぎるから、そんな極論まで出てくるんだ」と憤る。
 金沢幹事長は「独自候補を立てる方向性は変わりないが、選挙結果を予想した議論も必要だ。どうすれば県連が一枚岩になれるか検討したい」と話す。
 知事選告示まであと約4カ月。迷走はしばらく続きそうだ。


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2016年09月09日金曜日


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