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<日向洞窟遺跡>縄文草創期の石器出土

発掘調査で、貴重な石器が出土している日向洞窟遺跡周辺の休耕地

 東北芸術工科大東北文化研究センターが山形県高畠町竹森地区の休耕地で進めている日向(ひなた)洞窟遺跡(国史跡)の範囲確認調査で、縄文時代草創期(約1万6000〜約1万1000年前)を代表する石器である局部磨製石斧(せきふ)と矢柄(やがら)研磨器が出土した。現地で10日にあった報道関係者向けの説明会で発表された。東北では発掘例が少ない貴重な遺物だという。
 出土したのは、木の伐採などに使用されたとみられる局部磨製石斧と矢を研ぐための矢柄研磨器の破片それぞれ1点。ほかに、狩猟などに使われる先端が鋭い尖頭器(せんとうき)と石鏃(せきぞく)が計十数点確認されている。いずれも約1万5000〜1万4000年前の地層から見つかった。
 同じ場所で土杭(どこう)など居住の痕跡を示す遺構も昨年見つかっており、当時の生活様式を知る大きな手掛かりになりそうだ。
 休耕地は遺跡から約100メートル西にある。調査は5カ年計画。最終年に当たる今年は8月6日に始まり、土器や石器など数千点が出土し、これまで計1万点以上の遺物が見つかった。
 調査団長の長井謙治講師は「洞窟前の広い平たん地が活動の拠点だった可能性が極めて高く、どういう時期に人が住んでいたのかなども分かってきた」と話している。
 1954年に発見された日向洞窟遺跡は4カ所の洞窟と岩陰から成る。89年まで山形大や東大、町教委が断続的に調査。東北芸工大は来年度以降、考古学研究室が調査を継続する方針で、自然科学など考古学以外の分野の専門家らと連携し研究を進めるという。


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2016年09月11日日曜日


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