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震災時の助け合い「欧州が注目」

講演主催者の案内で名取市閖上を訪問した中谷さん(右)

◎アウシュビッツ公認ガイド 中谷さん講演

 第2次世界大戦で多数のユダヤ人が虐殺されたポーランドのアウシュビッツ博物館公認ガイドの中谷剛さん(50)=ポーランド在住=の講演会が4日、仙台市であった。中谷さんは東日本大震災に触れ、「いさかいなく助け合った東北の良心を、欧州は『自分たちにできなかったこと』と尊敬した」と述べ、異文化共存を図る上で示唆に富むとの考えを示した。
 ユダヤ人約100万人が殺害され、生還者が永久保存を訴え国立博物館となったアウシュビッツで、中谷さんは1997年に外国人初の公認ガイド資格を取得した。
 中谷さんは「グローバル化の中で移民と共存できなくなると、文化の衝突やテロが起きる。欧州はアウシュビッツの悲劇を教訓とすべきだ」と説明。一方で「東北の人が震災時に示した助け合いが欧州で注目された」と話した。
 中谷さんは講演翌日の5日、3月末に閉校した仙台市若林区の旧荒浜小と名取市閖上を訪れ、「窓越しに見えた荒浜小のロッカーや机、閖上の被災地と再建されつつある家屋の対比が印象的だった。悲劇と復興が対照的で、人間の強さも感じた」と述べた。
 講演は、強制収容所から生還したオーストリア人精神科医ビクトール・フランクルにちなむ「仙台フランクル文庫」(仙台市)が主催した。


2016年09月16日金曜日


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